インド : サイクロン : 1999/10/28
GLIDE: ST-1999-000425-IND
発生期間 | 1999/10/28 |
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国名及び地域名 | インド |
災害名 | サイクロン |
概要 | ベンガル湾で発生した巨大なサイクロンが東部インド地方を襲う。死者数は数千人に上る恐れ。 オリッサ州都のブバネシュワルでは風速毎時240-250キロを記録 |
被害概要 | ||
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人的被害 | 物的被害 | その他被害 |
国連人道問題調整事務所レポート No.10 1999/11/15 | ||
インド政府農業省によると、死者数は9,465名、被災者の総数は12,625,000名。 | 被害を受けた農作地帯は1,603,000ヘクタールに及ぶ。 Jagatsinghpur and Kendraparaを除く被災地域の全州道及び主要道路が再開。 |
ほぼ全ての手動ポンプが使用可能。 ブバネシュワル、Khurda, カタック及びプリで電気供給が復旧。しかしながら、配電線の損害が大きく、消費者サイドへの供給は一部のみ。 |
国連人道問題調整事務所レポート No.9 1999/11/10 | ||
インド政府当局によると、死者の数は7,474名に達した。これは、洪水の水が引くにしたがって死体が発見されたため。 | 被害を受けた地域の穀物の90-100%が被害を受けた。これにより、来年の収穫時期にあたる4月から5月にかけて、主食の不足が予想される。 約1,100の学校が、倒壊または重大な被害をうけた。残ったいくつかの学校も、家を失った人たちの避難所となっている。 150万戸分以上の避難所が緊急に必要である。ここでは通常テントが使われておらず、外国から送られてくるテントの有用性は疑わしい。プラスチックシート(もしくは類似したもの)が求められている。薄い毛布も必要である。 |
資産である農園やボートの損失は、復旧に何年もかかることが予想される。 すでに、被災地外へ移住する動きがみられる。 広範囲に飲料水の汚染がみられ、防疫活動にもかかわらず、すでに下痢などの症状が発祥している。電力の供給は遮断され、ポンプは被害を受けており、また、多くの井戸、タンク、池、水道管が汚染されていて、安全な飲み水の確保は深刻な問題になっている。 収入源となる乳牛、田畑を耕すための牛が死に、深刻な問題となっている。 |
CNN ニュース 1999/11/04 13:45GMT | ||
死者数が1万から2万人に及ぶ可能性も。公式確認では799名とされている。ある救援責任者によるとオリッサ州州都のブバネシュワルから約40キロのJagatsinghpurで最も多く遺体を発見しているとのこと。 | 電気の再配給に約1ヶ月、電話回線の復旧に数週間、道路の復旧に数日かかる見込み。経済的な損害額は数十億ドルにのぼる可能性。 | |
国連人道問題調整事務所レポート No.6 1999/11/04 | ||
政府発表では820万人が被害を受け、死者数は426名とされているが、新聞等の報道ではその数ははるかに多い模様 | 275,000棟の家屋が倒壊、323,000ヘクタールの農作物が被害を受ける。Jagatsinghpurだけでも600棟の政府関係の建築物および1,200の学校校舎が全壊もしくは半壊。 | |
IFRCレポート 1999/11/01 | ||
死者数は数千人にのぼる模様。生存者の多くも避難場所、毛布、食糧、薬が緊急に必要。 | Ganjam、Jagatsinghpur、Kendrapara、プリ、ブバネシュワル地域の大部分が水没。 オリッサ州の何十万の家屋が倒壊し、農作物も全滅し、停電が続いている。 | |
国連人道問題調整事務所レポート No.3 1999/11/01 | ||
インド政府及び国連開発計画インド支局によると、オリッサ州人口の約3分の1にあたる1000万人以上が8つの地域にわたり被害を受けた模様。 | 数千の家屋が倒壊、樹木も根こそぎ倒れ、電話不通、停電などがおこっている。最も被害が激しかった地域はKendrapara、Jagatsinghpur、Khurda, プリ、カタック。パラディプ港も甚大な被害を受ける。カタックの工業地帯も被害を受け、海岸一帯140kmにわたって農作物が全滅。サイクロンの進路にあった多くの村が完全に水没。 | 沿岸地域は未だ停電が続き、飲み水も不足。政府の情報ではオリッサ州の一部の区域で電話が復旧した模様。 |
CNN ニュース 1999/10/31 11:02GMT | ||
少なくともBaleshwarに隣接する14の村が海中に沈み、15,000名が大学の1棟に避難。被災地には1500万人が住んでいたが、そのうち数百万人が避難した模様 | Baleshwar地域の行政官によると、サイクロンによってパラディプ港が破壊され、工業都市のCuttackでも鉄鋼工場が倒壊、また140kmにわたって海岸地域の農作物を倒すなどの被害。 | 被害を受けたオリッサ州はその12日前にも別のサイクロンで100名以上もの死者を出した地域。 |
BBC ニュース 1999/10/31 06:49GMT | ||
約1000万人が風速毎時250キロのサイクロンの被害を受けた模様。 | 多くの町村が孤立状態で、海岸線の大部分が水中に沈んでいる。このため、家屋を失ったのは150万人にのぼる模様。 サイクロンは港町パラディプを襲った後、海岸より90km離れたブハネシュワルに移動し、道路、鉄道、通信網などを破壊。 |
オリッサ州では空腹のため食糧等の略奪を行う村人も。 |
CNNニュース 1999/10/30 15:56 GMT | ||
東部インドを襲った巨大なサイクロンによる死者数は、数千人に上る恐れ | 20万から30万棟の家屋が被害を受けた模様。 | 電話や電気は利用できず、道路が閉鎖されているため、被害の全容は分かっていない。 |
関連リンク情報
[関連レポート・記事]
レリーフウェブ
インドのサイクロンに関する主要な文書のリスト(常時更新)
AFPニュース 1999/11/22
11月22日現在、オリッサ州当局関係者によると、死者数は9,800名に達した模様。風速毎時280キロのサイクロンによって、住居を失ったのは100万人、牛37万5千頭にのぼる。被災者総数は1500万人、オリッサ州のインフラは多大な被害を受けた。
国連人道問題調整事務所レポート No.10 1999/11/15
United Nations Special Report on Orissa Super Cyclone
by UNITED NATIONS DEVELOPMENT SYSTEM IN INDIA
国連人道問題調整事務所レポート No.9 1999/11/10
国連の3機関、WHO、UNICEF、WFPおよびUSAIDの代表者による影響評価派遣団が行動をはじめた。このレポートはこの派遣団によるもの。
インド政府当局によると、死者の数は7,474名に達した。これは、洪水の水が引くにしたがって死体が発見されたため。
Orissaの30地域のうち、にひどい被害をうけた。これにより、1,400万人に影響がでた(Orissaの人口は3,500万人であり、60%が低所得者層である)。きわめて被害の大きかった地域は、Balasore, Bhadrak, Cuttack, Ganjam, Jagatsinghapur, Jajpur and Kendrapara の各地域(これらの地域の住民は1,100万人)。
支援が必要な項目のリストがある。
国連人道問題調整事務所レポート No.8 1999/11/07
国連人道問題調整事務所レポート No.7 1999/11/05
BBC ニュース 1999/11/05 05:30GMT
疫病防止のためにも遺体の火葬が至急行われる必要がある
CNN ニュース 1999/11/04 13:45GMT
下痢などの水を媒介とした病気がすでに広まりつつある。農地は水浸しになり、遺体や家畜の死骸が散乱している。
国連人道問題調整事務所レポート No.6 1999/11/04
CNN ニュース 1999/11/03 20:28GMT
援助隊が物資を届ける際にも数百人が道を遮って食糧その他を求め、それ以外にも略奪、強盗、暴行がはびこっている。
BBC ニュース 1999/11/03 10:05GMT
疫病、栄養失調の可能性が援助活動隊によって指摘されている
CNN ニュース 1999/11/01 16:03GMT
メディアによると約3,000名が死亡したとなっているが、公式な被害者数、被害状況は不明。政府は2000の村の200万人が被害を受けたと発表。
BBC ニュース 1999/11/01 12:44GMT
救援活動が本格的に。軍の主導で救援物資の供給、ライフラインの復旧が行われている。州都のブバネシュワルでは空港が再開、マスメディア、救援隊、政治家などが到着。鉄道の復旧に従いニューデリーより50トンの医療物資を積んだ列車が被災地に向かっている。食糧、ロウソク、衣服、その他救援物資を積んで海軍がオリッサ州の港町パラディプに向かっている。
CNN ニュース 1999/10/31 11:02GMT
アタル・ビハリ・ヴァジパイ首相は緊急閣僚会議を開き、このサイクロンを国家災害と宣言、10億ルピー(2300万ドル)の連邦援助を発表。
BBC ニュース 1999/10/31 06:49GMT
オリッサ州では電話も復旧し始めたが、未だに犠牲者の数は不明。数千人が死亡の恐れ。当初の報道では死者数は232名とされているが、近日中にはその数も急増する見込み
デカンヘラルド新聞 1999/10/30
中央政府は、この災害を国家災害と認定した
ロイター ニュース 1999/10/29 GMT
インド国軍は、サイクロンのために市民を避難させた
CNNニュース 1999/10/30 15:56 GMT
インドのサイクロンで、死者が数千人に上る恐れ
[地図情報]
National Oceanic and Atmospheric Administration (NOAA)
インド北東部を襲った豪雨を伴う風速135ノットの熱帯性サイクロンの画像。この地域では数週間ぶりに発生した2度目のサイクロン。
[ERI緊急援助関連情報]
国連人道問題調整事務所レポート No.5 1999/11/03
国連人道問題調整事務所レポート No.4 1999/11/02
被害にあったのは10地域の1,977の村。
インド政府の対策として食糧・薬品各500トン、他医療品50トン配給、Andhra Pradeshからオリッサ州のパラディプ港への食糧輸送、カルカッタよりハロゲンタブレット40万個の空輸手配、デリーより3つの医療チーム派遣を行っている。空軍・海軍も物資の供給・輸送を行っている。
国際赤十字と赤新月社は3ヶ月間5万家族を支援できる約2,810,000米ドルを求める緊急アピールを出した。同時にオリッサ州での活動資金として、災害救援緊急基金から約131,000米ドルを拠出。
IFRCレポート 1999/11/01
国際赤十字と赤新月社は住居や生活の糧を失った数千の人々への援助金400万スイスフランを求めるアピールを発表。
デリーとダッカからの救援専門家はインド赤十字と既に現地入りし、何が必要かを調査中。
10月中旬に発生した先のサイクロンの被害者援助に来ていたインド赤十字のボランティアチームは地域当局と協力し食糧、衣服、避難物資などを供給している。
国連人道問題調整事務所レポート No.3 1999/11/01
インド政府首相はこれを国家的災害と宣言、連邦政府により30億ルピー(約69,284,000米ドル)の援助が確約された。
また政府はオリッサ州以外の州、公営企業に対し援助活動を行うため被災地に向かうよう特別行政命令を出す。鉄道、道路、他交通網の復旧のために陸上輸送省職員、技術者等を派遣。医師団も派遣されている模様。空中からの食糧他必要物資供給のため航空機1台、ヘリコプターが6台用意された。衛星電話セット、携帯発電機などが供給されている。歩兵部隊、技術者などの人員と架橋機材、平底の船などを軍が用意。救急車30台、医師及び医療関係者340名からなる現地医療ユニットがオリッサに向け出発。2,000名の兵士は既に被災地域で待機中。
国連人道問題調整事務所は5万米ドルを地域の救援物資購入のための緊急援助金として提供。
[協力者からの情報]
インド政府からの被害状況報告
99年10月29日~31日のオリッサでの巨大サイクロンによる被害状況