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メンバー国防災情報
フィリピン
国の概要
災害の傾向
毎年20個程度(そのうち5個が大被害を与える)の台風が襲来する太平洋台風ベルトの一角をなしている。また環太平洋火山帯に位置しており、地震や噴火が起きやすい。さらに地理的・地形的に津波、海面上昇、土砂災害、鉄砲水・洪水、干ばつなどの被害を受けやすい。
過去の主な災害
1991年6月 ピナトゥボ火山噴火
1991年6月14日から15日にかけて発生したピナトゥボ山の「20世紀最大」といわれる大噴火によって、死者640人、被災者1,036,065人、全壊家屋約40,000棟、損壊家屋70,000棟以上に及ぶ被害が出た。
2013年11月 台風ハイエン
大型台風ハイエン(現地名:ヨランダ)は2013年11月6日、フィリピン領域に入った。この台風により、3,434,593世帯16,078,181人が被災し、6,318人が死亡、28,689人が負傷、1,061人が行方不明となっている。また1,140,332家屋が被害を受け、インフラ被害は196億ペソ、農業被害は203億ペソにも及んだ。
1990年7月 ルソン地震
1990年7月16日、ルソン島中部で発生したマグニチュード7.6の地震により、死者2,412名、被災者1,597,553人、倒壊家屋約10万棟、約2.5億米ドルに及ぶ被害が発生した。
防災体制
法制度
2010年5月27日、フィリピン国の「災害リスク軽減・管理法」(Disaster Risk Reduction and Management Act)が制定され、「災害リスク削減及び管理を適用すること、つまりは気候変動を含む災害の社会経済的、環境的な負の影響を減らすための総合的なアプローチを採用し、全てのセクターや関係者、そして様々なレベル、特にコミュニティからの関与と参加を推進する」必要があるとしてる。
本法では、良い統治、リスク評価、早期警報、知識の構築、意識向上、潜在的なリスク要因の削減、効果的な対応や早期復興を含む防災全般に関係した政策や計画の作成及び活動や対策の実施を策定することと定められている。
RA10212に従って、NDRRMCは2011年6月に国家防災枠組(National Disaster Risk Reduction and Management Framework, NDRRMF)を採択した。本枠組は、「持続可能な開発へ向けたよりより安全で、適応性のある、災害に強いコミュニティ」を作ることを目的としている。
本枠組は、災害への対応から、積極的な予防のアプローチへの転換を示すものである。そして、その概念は、災害予防、軽減、備え、気候変動適応へのリソースの投資は、目標達成のためにより効果的であると強調している。また、本枠組は、現存する災害や気候リスクの影響を軽減し、ハザードや災害になるような小さな危機を予防し、災害へ備えることは、持続的に人命の損失や社会的、経済的、環境的財産への被害を減少させることを示す。また、災害時、災害直後において、人命を救い、より脆弱な人々を保護するために、効果的で、調整の取れた人道支援や災害対応の必要性についても取り上げている。
本法では、良い統治、リスク評価、早期警報、知識の構築、意識向上、潜在的なリスク要因の削減、効果的な対応や早期復興を含む防災全般に関係した政策や計画の作成及び活動や対策の実施を策定することと定められている。
RA10212に従って、NDRRMCは2011年6月に国家防災枠組(National Disaster Risk Reduction and Management Framework, NDRRMF)を採択した。本枠組は、「持続可能な開発へ向けたよりより安全で、適応性のある、災害に強いコミュニティ」を作ることを目的としている。
本枠組は、災害への対応から、積極的な予防のアプローチへの転換を示すものである。そして、その概念は、災害予防、軽減、備え、気候変動適応へのリソースの投資は、目標達成のためにより効果的であると強調している。また、本枠組は、現存する災害や気候リスクの影響を軽減し、ハザードや災害になるような小さな危機を予防し、災害へ備えることは、持続的に人命の損失や社会的、経済的、環境的財産への被害を減少させることを示す。また、災害時、災害直後において、人命を救い、より脆弱な人々を保護するために、効果的で、調整の取れた人道支援や災害対応の必要性についても取り上げている。
防災組織
クリックで拡大表示 国家災害リスク軽減管理評議会(National Disaster Risk Reduction and Management Council, NDRRMC)は、政策決定、調整、統合、監督、監視、評価といった機能を有し、法で定められた17の責務を負う。NDRRMCの議長は、災害リスク軽減や管理における人命や財産の保護のために、政府やNGO、市民組織といった機関の施設やリソースを利用するため支援を要請できる。また本権限には、共和国法第7077号に定められたとおり災害時における救援・救急活動を支援するために予備部隊を召集する権限が含まれる。
市民防衛局(Office of Civil Defense, OCD)は、NCDRRMCの実施機関として位置づけられ、戦略的、体系的な取り組み、及びハザードに対する脆弱性やリスク軽減、そして災害への対応対策を率先して推進することにより、総合的な国家市民防衛、及び防災プログラムを実施することを使命とする。
防災計画
国家防災計画(National Disaster Risk Reduction and Management Plan, NDRRMP)は、2010年に制定された防災に関する政策、計画、プログラムの法的根拠を提供している共和国法第10121号を満たすものである。NDRRMPは、(1)災害予防、軽減、(2)災害への備え、(3)災害対応、(4)災害復旧・復興といった4分野を網羅し、NDRRMCの構成と対応している。法によりOCDが設置され、OCDは、NDRRMPを実施し、コミュニティ、市、地方自治体、州の構造的な枠組みや社会、経済、環境的な計画が本計画に沿うよう努めることが求められている。
アジア防災センター協力機関
カントリーレポート
Country Report 2018 (English Version, PDF file)Country Report 2017 (English Version, PDF file)
Country Report 2016 (English Version, PDF file)
Country Report 2014 (English Version, PDF file)
Country Report 2012 (English Version, PDF file)
Country Report 2011 (English Version, PDF file)
Country Report 2009 (English Version, PDF file, 0.45MB)
Country Report 2006 (Japanese Version, PDF file)
Country Report 2006 (English Version, PDF file)
Country Report 1999 (English Version, PDF file)
Country Report 1999 (Japanese Version, PDF file)
Country Report 1998 (English Version, PDF file)